円と2つの接線

実際にNCプログラムで使用することは少ないかもしれませんが、汎用性の高いマクロを作成するときに重要になる「円と2つの接線の角度や長さを求める方法」を紹介したいと思います。


円と2つの接線

上の画像のように、まず点 O を中心とする円を描き、その円の外側に点 A を置きます。点 A を通る円との接線を2本引き、その接点を点 B、点 C とします。2つの接点と点 O を結ぶ線を引くと四角形 OBAC ができます。この四角形の対角線 OA を引いたとき、∠AOC(θ1)を求めます。今回は θ の角度がわかっている場合を考えます。

四角形 OBAC について、∠OBA と∠OCA は接線に垂直な線となるので共に 90°、四角形の内角の和は 360° なので、残りの2つの角度(∠BAC と ∠BOC)の和は 180° であることがわかります。そして ∠BAC は「180 - θ」となるので、「∠BAC + ∠BOC = 180」より「∠BOC = θ」となります。

次に△OBA と △OCA について、OA は共通の線、OB と OC は共に円の半径となるので「OB = OC」が成り立ち、2つの直角三角形の合同条件である「斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい」に当てはまるので、この2つの三角形は合同であるといえます。従って「∠AOB = ∠AOC」なので「∠BOC = θ」より「∠AOC = θ / 2」となり「θ1 = θ / 2」となります。

因みに AC の長さは「OC × TANθ1」なので「AC = OC × TAN(θ / 2)」となります。

まとめると、以下のようになります。


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