NCプログラムの入出力
比較的新しい設備ではUSBなどのメモリーポートが付いているため、プログラムの入出力は簡単に行えますが、古い設備ではRS-232Cでしか接続を行うことができません。機械に直接プログラムを打ち込んでいく作業は苦痛以外のなにものでもありません。ここでは、プログラムの入出力を簡単に行える方法を紹介していきます。
ちなみに、RS-232C以外の入出力ではUSB、ATA、フロッピーディスクなどが一般的です。
NCプログラムのデータサイズは、通常は数キロバイト(1キロバイト以下になることも多い)ですので、メモリ容量は数十メガバイトもあれば十分です。
USBでの入出力
現在は市販のパソコンのほとんどにUSBポートがついていますので、USBメモリだけを購入すれば使用できます。
ATAでの入出力
ATAを使用する場合は、コンパクトフラッシュ(CF)とアダプターが必要になります。また、コンパクトフラッシュをパソコンで読み書きするには、カードリーダライターも必要になります。コンパクトフラッシュは容量が大き過ぎるとNC装置によっては読み込めないこともあるそうです。
コンパクトフラッシュではなくSDカードでもできますが、動作しないこともあるようです。
フロッピーディスクでの入出力
NC設備の中にはフロッピーディスクドライブがついているものもあります。標準仕様なのかオプションなのかはわかりませんが、この場合はNC装置とのやりとりはフロッピーディスクのみでできます。現在の市販のパソコンにはフロッピーディスクドライブはついていませんので、パソコンでの読み書きには外付けのドライブが必要になります。
RS-232Cでの入出力
RS-232Cでの入出力方法は大きく分けると、パソコンと直接接続して入出力を行う方法と、NCデータの入出力装置を使用する方法の二つがあります。
パソコンと直接接続して入出力を行う方法
パソコンに接続して入出力を行う場合に必要なものは、USBとRS-232Cの変換ケーブル、データを送受信するためのソフト、そしてパソコンです。
まず、変換ケーブルですが、最近のパソコンはRS-232Cポートがついておらず、NC設備と接続するには、片方がUSB端子、もう片方がRS-232Cの端子のシリアルケーブルでなければなりません。こちらは「amazon」などのネットショップで手に入ります。
※下記アマゾンへのリンクに、パラレルケーブルが記載されていましたが、シリアルケーブルでないと動作しません。ご指摘して下さった方、ありがとうございました。
次にデータを送受信するためのソフトが必要になりますが、こちらはフリーソフトがいくつかあり、無料で使用させていただくことが出来ます。
※私はパソコンから直接データの送受信を行ったことはありませんので、確実に動作するかどうかは保証できません。
NCデータの入出力装置を使用する方法
入出力装置を使用する方法では、入出力装置を購入する必要があります。高額にはなりますが、USBメモリーなどにデータを入れて持ち運べるので非常に便利です。
こういった製品は「NC入出力装置」で検索するとたくさん出てきます。
- 当サイトのPDF版を作成しました。教育資料やリファレンスとして使用して頂ければと思います。
→ NCプログラムの教科書 - 上級編も作成しました。
→ NCプログラム上級編