NCプログラムの基本は軸移動【初めてのNCプログラミング】

NCプログラムはさまざまな機能があり、覚えなければならないこともたくさんありますが、各軸を動かして物を加工するというのが工作機械の基本的な機能です。

軸移動のGコードは主に3種類で、G00 の早送り(位置決め)、G01 の直線補間、G02 と G03 の円弧補間です。これ以外にも軸移動を伴うGコードはありますが、基本的な動きはこの3種類です。

3種類とも記述方法は「Gコード + 各軸の座標値」という形になります。各軸の座標値には終点座標を入れます。また、現在位置が開始座標になります。


G00|早送り(位置決め)

早送りの場合はこの形のままで、「G00 X_ Y_ Z_」となります(「 _ 」には座標値が入ります)。移動させたくない軸は省略可能です。

G00 の詳しい使い方は「G00(位置決め、早送り)」のページに載せてあります。

G01|直線補間

直線補間は「G01 X_ Y_ Z_ F_」となります。「F」は送り速度で、単位は「mm/min」(1分間に何ミリ移動するか)です。早送りの場合は機械に設定されているパラメータの速度で動きますが、直線補間の場合はプログラム内で送り速度を設定する必要があります。早送りと同じように、移動させたくない軸は省略可能です。送り速度 F を省略すると、前回使用した送り速度が使用され、機械の電源を入れた直後や送り速度が0になっている場合にはアラームが出ます。

G01 の詳しい使い方は「G01(直線補間)」のページに載せてあります。

G02, G03|円弧補間

円弧補間は、G02 が時計方向に回り、G03 は反時計方向に回ります。平面指定がG17のXY平面の場合、記述方法は「G02 X_ Y_ R_ F_」または「G02 X_ Y_ I_ J_ F_」となります(反時計回りの場合は G03)。これらにZ軸の移動を追加するとヘリカル補間と呼ばれる螺旋軌道を描く移動になります。

「G02 X_ Y_ R_ F_」の記述方法は、「X_ Y_」は各軸の終点座標値で、「R_」は円弧の半径、「F」は送り速度になります。つまり、現在位置を始点、「X_ Y_」を終点とした、半径「R_」の円弧を、時計回りに描くということです。

「G02 X_ Y_ I_ J_ F_」の記述方法は、「X_ Y_」と「F」は上の記述方法と同じで、「I_ J_」には円弧の中心座標を記述します。「I_」にX方向の座標を入力し、「J_」にはY方向の座標を入力します。このときに注意が必要なのは、アブソリュート指令(G90)に設定されていても、「I_ J_」の座標はインクレメンタルで指令しなければならないということです。インクレメンタルとは現在位置をゼロとした座標です。つまり「I_ J_」の値が決まれば、円弧の半径も自動的に決まることになります。

G02, G03 の詳しい使い方は「G02 G03(円弧補間、ヘリカル補間)」のページに載せてあります。

コラム一覧
  1. 最低限必要なコード
  2. ミスを減らすためにすること
  3. マクロプログラムを作るときの考え方
  4. 繰り返しと条件分岐の使い分け
  5. NCプログラムとは。そのメリットとデメリット
  6. NC設備も良いけど、何気に活躍する手動工作機械
  7. 標準で使える変数
  8. NCプログラムの改善とは何か
  9. NCプログラムと生産システム
  10. 分業のジレンマ
  11. 座標とはなにか【初めてのNCプログラミング】
  12. 機械座標とワーク座標【初めてのNCプログラミング】
  13. 平面指定(G17〜19)を変更すると何が変わるのか【初めてのNCプログラミング】
  14. NCプログラムの基本は軸移動【初めてのNCプログラミング】
  15. アブソリュート指令(G90)とインクレメンタル指令(G91)
  16. 工具長補正は連続加工に必須の機能
  17. ATC(オート・ツール・チェンジャー)の使い方
  18. 主軸回転数と切削条件の求め方

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