関数
NCプログラムでは三角関数や平方根などの関数を使用することができます。関数とは、一言でいえば「対応」です。複雑な処理を記号などで表し対応させることで、見やすく、使いやすくしたものです。関数を使用すればプログラムを簡単に記述でき、プログラム自体の応用範囲が広がります。
下記一覧表の[ ]の中には数値や変数、又はそれらを組み合わせた計算式を入れることができます。
制御装置別の関数一覧はこちらになります。
| 機能 | 定義 |
|---|---|
| 平方根 | SQRT[ ] |
| 絶対値 | ABS[ ] |
| 正弦 | SIN[ ] |
| 余弦 | COS[ ] |
| 正接 | TAN[ ] |
| 逆正接 | ATAN[ ] ※ATAN[ ]/[ ] |
| 小数点以下切り捨て | FIX[ ] |
| 小数点以下切り上げ | FUP[ ] |
※逆正接はメーカーの違いや、古い設備などではこちらの記述をする。
平方根 | SQRT[ ]
平方根とは「2乗するとその数になる数」のことで、例えば「16」は「4の2乗」(4×4)なので、「16の平方根は4」となります。これを式で書くと「√16 = 4」となります。「√」は「ルート」と読み、「√16」は「ルート16」と読みます。
NCプログラムでは「SQRT [ 値 ]」で表し、「√16」は「SQRT [ 16 ]」となります。
「#100 = SQRT [ 16 ]」とすると、#100 には「4」が代入されます。
絶対値 | ABS[ ]
絶対値とは、プラスやマイナスの符号を無視した値のことで、例えば「3」や「-3」はどちらも絶対値にすると「3」となります。絶対値は縦線「|」で囲って表し、「-3」の絶対値は「| -3 |」と表記されます。
NCプログラムでは「ABS [ 値 ]」で表し、「-3」の絶対値は「ABS [ -3 ]」と表記します。
「#100 = ABS [ -3 ]」とすると、#100 には「3」が代入されます。
正弦 | SIN[ ]
正弦(sin、サイン)とは、三角比の1つで、以下の図における角度θ(シータ)に対する正弦は、角度θの対辺である長さaを斜辺の長さbで割った値になります。これを式で書くと「sinθ = a / b」となります。
NCプログラムでは「SIN [ 角度 ]」で表し、「sin30°」は「SIN [ 30 ]」と表記します。
「#100 = SIN [ 30 ]」とすると、#100 には「0.5」が代入されます。
※正弦の使い方については「三角関数」のページも参考にして下さい。
余弦 | COS[ ]
余弦(cos、コサイン)とは、三角比の1つで、以下の図における角度θ(シータ)に対する余弦は、角度θの隣辺である長さcを斜辺の長さbで割った値となります。これを式で書くと「cosθ = c / b」となります。
NCプログラムでは「COS [ 角度 ]」で表し、「cos60°」は「COS [ 60 ]」と表記します。
「#100 = COS [ 60 ]」とすると、#100 には「0.5」が代入されます。
※余弦の使い方については「三角関数」のページも参考にして下さい。
正接 | TAN[ ]
正接(tan、タンジェント)とは、三角比の1つで、以下の図における角度θ(シータ)に対する正接は、角度θの対辺である長さaを底辺の長さcで割った値となります。これを式で書くと「tanθ = a / c」となります。
NCプログラムでは「TAN [ 角度 ]」で表し、「tan45°」は「TAN [ 45 ]」と表記します。
「#100 = TAN [ 45 ]」とすると、#100 には「1」が代入されます。
※正接の使い方については「三角関数」のページも参考にして下さい。
逆正接 | ATAN[ ] or ATAN[ ] / [ ]
逆正接(tan-1、アークタンジェント)とは、正接の逆関数で、正接の値から角度を求めるために使用します。
NCプログラムでは「ATAN [ 値 ]」で正接の値を入れる方法と、「ATAN [ 値 ] / [ 値 ]」で直角三角形の2辺長さを入れる方法の2つがあります。これは設備によって異なります。
「#100 = ATAN [ 1 ]」とすると、#100 には「45」が代入されます。
小数点以下切り捨て | FIX[ ]
名前の通り小数点以下を切り捨てます。
「#100 = FIX [ 123.456 ]」とすると、#100 には「123」が代入されます。
「FIX」では小数点以下はすべて切り捨てられるので、例えば小数第二位まで残したい場合は、値を100倍してから「FIX」で切り捨てて、その後に100で割るという計算をします。具体的には「#100 = FIX [ 123.456 * 100 ] / 100」とすると、#100 には「123.45」が代入されます。
小数点以下切り上げ | FUP[ ]
名前の通り小数点以下を切り上げます。
「#100 = FUP [ 123.456 ]」とすると、#100 には「124」が代入されます。
「FIX」と同様に「FUP」も切り上げる前と後に乗算・除算を行うことで、小数点の位置を操作することができます。例えば小数第二位まで残したい場合は「#100 = FUP [ 123.456 * 100 ] / 100」とすると、#100 に「123.46」が代入されます。
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