三角関数
NCプログラマだけでなく、機械加工を仕事にしている人にとって、三角関数は必須の知識ではないでしょうか。ここでは直角三角形の「一辺の長さと角度から辺の長さを求める」「二辺の長さから角度を求める」という三角関数の初歩的な使い方を簡単に解説します。
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図の辺a、b、cは長さ、θ(シータ)は角度です。まずは基本のかたちの式を載せておきます。
- sinθ = a / b
- cosθ = c / b
- tanθ = a / c
一辺の長さと角度から辺の長さを求める
まず、上の式を見ても分かる通り、三角関数sin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)とは、角度から二辺の比率を算出する関数です。どの二辺の比率を求めるのか、によってこの三つの関数を使い分けます。
ここでは少なくとも、角度とどれか一辺の長さが分かっている必要があります。

- 辺aを求める
- 辺bと角度θが分かっている
a = b * sinθ - 辺cと角度θが分かっている
a = c * tanθ - 辺bを求める
- 辺aと角度θが分かっている
b = a / sinθ - 辺cと角度θが分かっている
b = c / cosθ - 辺cを求める
- 辺aと角度θが分かっている
c = a / tanθ - 辺bと角度θが分かっている
c = b * cosθ
二辺の長さから角度を求める
二辺の長さから角度を求めるためには、sin-1(Asin・アークサイン)、cos-1(Acos・アークコサイン)、tan-1(Atan・アークタンジェント)を使用します。sin、cos、tanの逆関数で、二辺の比率から角度を算出するものです。
ここでは少なくとも、二辺の長さが分かっている必要があります。

- θ = sin-1 (a / b)
- θ = cos-1 (c / b)
- θ = tan-1 (a / c)
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