G68, G69(座標回転)
G68 は、プログラムされた座標に対して、指定した位置を中心に指定した角度で回転させた位置で工具移動を行います。
1つの形状を回転させたようなパターンがあるときに使用すると、プログラムを簡単にできます。
G69 は、G68 の座標回転をキャンセルするのに使用します。
G68, G69(座標回転)の使い方
- G17 G68 X_ Y_ R_ ;
- G18 G68 X_ Z_ R_ ;
- G19 G68 Y_ Z_ R_ ;
平面設定(G17, G18, G19)によって回転軸が異なります。回転軸は設定されている平面に垂直な軸となります。つまり、G17 XY平面ではZ軸、G18 ZX平面ではY軸、G19 YZ平面ではX軸となります。
X, Y, Z は回転中心の座標です。座標値は加工原点が0となるアブソリュート値になります。省略すると現在の工具位置が回転中心となります。
R は回転角度で、角度を+にすると反時計方向に、ーにすると時計方向に回転します。このときの回転方向は、設定されている平面と垂直な軸の+方向からー方向を見たときのものとなります。
G69 は単独での指令が可能です。
G68, G69(座標回転)の注意点
比較的古い設備では、G69 の座標回転キャンセルの指令の後に、アブソリュート指令で一度軸移動を行わないと正常に動作しないことがあります。
座標回転モード中に、G17, G18, G19 の平面設定を変更すると、アラームが出ることがあります。
座標回転モード中に、設備のリセットキーを押すと座標回転はキャンセルされます。
Gコードの詳細一覧
コード | 機能 | グループ |
---|---|---|
G00 | 位置決め(早送り) | 01 |
G01 | 直線補間 | |
G02, G03 | 円弧補間、ヘリカル補間 | |
G04 | ドウェル | 00 |
G08 | 高精度制御(先行制御) | |
G09 | イグザクトストップ | |
G10 | データ設定 | |
G17, G18, G19 | 平面指定 | 02 |
G27 | 原点復帰チェック | 00 |
G28 | 機械原点復帰 | |
G30 | 第2原点復帰 | |
G31 | スキップ機能 | |
G40, G41, G42 | 工具径補正 | 07 |
G43, G44, G49 | 工具長補正 | 08 |
G52 | ローカル座標系設定 | 00 |
G53 | 機械座標系設定 | |
G54 〜 G59 | ワーク座標系選択 | 12 |
G60 | 一方向位置決め | 00 |
G61 | イグザクトストップモード | 13 |
G62 | 自動コーナオーバライド | |
G63 | タッピングモード | |
G64 | 切削モード | |
G65, G66, G67 | マクロ呼び出し | G65 = 00 G66, G67 = 14 |
G68, G69 | 座標回転 | 16 |
G90, G91 | アブソリュート指令、インクレメンタル指令 | 03 |
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