OH-OSP-HMU システム変数一覧
「OH-OSP-HMU」のシステム変数とその用途の一覧表と、各システム変数の使い方の説明になります。
- *:X、Y、Zなどの軸名称が入ります。
- [ ]:設定値が入ります。設定値の範囲はシステム変数により異なります。
原点オフセット量(VZOF*[ ])
[ ]内のワーク座標系番号の原点オフセット値の読み書きできます。
工具長補正量(VTOFH[ ])
[ ]内の工具長補正番号の工具長補正量の読み書きができます。
工具径補正量(VTOFD[ ])
[ ]内の工具径補正番号の工具径補正量の読み書きができます。
+ストロークエンドリミット値(VPSL*)
各軸の+ストロークエンドリミット値の読み書きを行います。値は機械座標系となります。
−ストロークエンドリミット値(VNSL*)
各軸の−ストロークエンドリミット値の読み書きを行います。値は機械座標系となります。
バックラッシュ補正量(VBLC*)
各軸のバックラッシュ補正の読み書きができます。
インポジション幅(VINP*)
各軸のインポジション幅の読み書きができます。
ホームポジション用インポジション幅(VHPI*)
各軸のホームポジション用インポジション幅の読み書きができます。
機械座標系原点(VMOF*)
各軸の機械座標系原点の読み書きができます。
+プログラマブルストロークエンドリミット(VPPL*)
各軸の+プログラマブルストロークエンドリミットの値を読み書きできます。本リミットはワーク座標系の値となります。
−プログラマブルストロークエンドリミット(VNPL*)
各軸の−プログラマブルストロークエンドリミットの値を読み書きできます。本リミットはワーク座標系の値となります。
ホームポジション位置(VHPP*)
各軸のホームポジション番号のホームポジション位置決め位置の読み書きができます。
センサ接触値(VSAP*)
自動計測用のメーカーサブプログラム(MSB)を実行後のセンサ、タッチプローブの接触位置を読み書きできます。
演算値(VRCO*)
各軸の演算値の(CON)の読み込みができます。
現在地(VAPA*)
各軸の現在値の(APA)の読み込みができます。
現座標系番号(VACOD)
現在選択されているワーク座標系番号の読み込みができます。
現工具番号(VATOL)
現在スピンドルについている工具の工具管理番号(工具種類+工具番号)の読み込みができます。データは2バイト長で、上位6ビットが工具種類、下位10ビットが工具番号に対応しています。
次工具番号(VNTOL)
次工具の工具管理番号(工具種類+工具番号)の読み込みができます。データは2バイト長で、上位6ビットが工具種類、下位10ビットが工具番号に対応しています。
座標系、工具データ組数(VSPCO)
NC装置の座標系組数、工具組数を示す仕様コードデータ1バイトの読み込みができます。
ビット番号 | 使用内容 |
---|---|
bit7 | 工具データ100組 |
bit6 | 工具データ300組 |
bit5 | 工具データ200組 |
bit4 | ワーク座標系50組 |
bit3 | ワーク座標系20組 |
bit2 | |
bit1 | |
bit0 | 大容量ストア機能 |
メーカーサブプログラム用仕様コード(VSPSB)
メーカーサブプログラムの仕様を示す仕様コードデータ1バイトの読み込みができます。
ビット番号 | 使用内容 |
---|---|
bit7 | メーカーサブプログラム作成サブプログラム基準工具150mm |
bit6 | FM式タッチプローブサブプログラム |
bit5 | 自動原点補正サブプログラム |
bit4 | 寸法チェックサブプログラム |
bit3 | 光式タッチプローブサブプログラム |
bit2 | 自動工具折損検出サブプログラム |
bit1 | 自動工具径補正サブプログラム |
bit0 | 自動工具長補正サブプログラム |
マシンロック(VMLOK)
現在NCがマシンロック状態かどうかの読み込みができます。
- マシンロック状態の場合:128
- マシンロック状態でない場合:0
三次元グラフィック視覚度H(VGRH)
三次元グラフィックの水平視覚度の読み込みができます。読み込まれる値の単位は[度]です。
三次元グラフィック視覚度V(VGRV)
三次元グラフィックの垂直視覚度の読み込みができます。読み込まれる値の単位は[度]です。
プリンタコントロール(VPCNT)
プリント文と合わせて使用します。プリント文で本システム変数をプリントすると、VPCNTに設定されている値を出力します。「PRINT VPCNT」と指令すると、プリンタコントロールコード出力後に改行指令も出力されます。プリンタコントロールコードのみを出力させたい場合は、「SPRINT VPCNT」と指令します。
自動化仕様判定結果1(VOK1)
プリント文と合わせて使用します。設定値の範囲は0〜6、10〜16で、設定値とプリント出力の関係は以下のようになり、いずれも3文字を出力します。また、10〜16の場合には拡大文字表示となります。
VOK1 設定値 | 表示 |
---|---|
0 , 10 | 「 」 |
1 , 11 | 「 OK」 |
2 , 12 | 「+OK」 |
3 , 13 | 「+NG」 |
4 , 14 | 「−NG」 |
5 , 15 | 「 NG」 |
6 , 16 | 「 」 |
ENPTY | 「 」 |
自動化仕様判定結果2(VOK2)
プリント文と合わせて使用します。設定値の範囲は0〜255まで可能ですが、プリント文で出力する場合には1〜2の範囲以外はアラームとなります。設定値とプリント出力の関係は以下のようになり、いずれも8文字を出力します。
VOK2 設定値 | 表示 |
---|---|
1 | 「TOTAL OK」 |
2 | 「TOTAL NG」 |
測定番号(VNUM)
プリント文と合わせて使用します。設定値の範囲は0〜9999で、設定値と出力の関係は以下のようになり、いずれも7文字を出力します。
VNUM 設定値 | 表示 |
---|---|
0 | 「No. 0」 |
1 | 「No. 1」 |
: | : |
9999 | 「No.9999」 |
EMPTY | 「No. 0」 |
プリンタコントロール(VINTG)
プリント文と合わせて使用します。プリント文で出力されるデータはすべて浮動小数点数として扱われますが、本システム変数では整数として表示させることができます。いずれも12文字を出力します。
プリンタコントロール(VPRT)
プリント文で指令した文字列を出力する際の、出力先と出力単位を指定します。
出力先 | 最小単位系 | 基準単位系 |
---|---|---|
出力しない | VPRT=0 | VPRT=4 |
RS232Cのみ出力 | VPRT=1 | VPRT=5 |
表示画面のみ出力 | VPRT=2 | VPRT=6 |
RS232Cおよび表示画面へ出力 | VPRT=3 | VPRT=7 |
現工具番号(VTLCN)
現在スピンドルについている工具番号の読み書きができます。
次工具番号(VTLNN)
次工具番号の読み書きができます。
工具長・折損切換フラグ(VFST)
自動工具長補正・自動工具折損検出の基本的な動作モードの指定を行います。
ビット番号 | 動作モード |
---|---|
7 | 1のとき:主軸端面からの工具の長さを、工具長補正値とします。 2のとき:ワーク座標系の原点を設定するときには、使用する基準工具に対する相対長さを、基準工具補正量とします。 |
6 | 0とします。 |
5 | 0とします。 |
4 | 0とします。 |
3 | 1のとき:タッチセンサ位置へ位置決めするとき、X軸は移動しません。タッチセンサ位置がX軸と無関係に取り付けられているときに1とします。 |
2 | 1のとき:Z方向の自動工具長補正・折損検出に引き続き、Y方向の自動工具長補正・折損検出を行います。 |
1 | 1のとき:Y方向の自動工具長補正・折損検出を行います。 |
0 | 1のとき:自動工具長補正を行います。 0のとき:自動工具折損検出を行います。 |
送り速度クランプ値(VFDMX)
送りクランプ値の読み込みができます。
グラフィックカラー指定(VGCLR)
カラーグラフィックの色指定を行います。
番号 | 表示色 |
---|---|
0 | 表示色指定キャンセル |
1 | 青色 |
2 | 緑色 |
3 | 水色 |
4 | 赤色 |
5 | 紫色 |
6 | 黄色 |
7 | 白色 |
8 | 黒色 |
9 | 表示しない |
プログラム単位系(VINCH)
現在NCが動作しているプログラム単位系の読み書きができます。
シーケンス復帰中フラグ(VRSTT)
自動運転モードで復帰サーチ「RS」コマンド実行にてONを行い指定シーケンスまでの復帰運転終了後OFFされるフラグで読み込みができます。設定値の範囲は、2進 8bitとなります。
稼働時間計(VDTIM[a,b])
稼働時間計がカウントする各種時間や、その設定値の読み込みができます。
- a=
- 1:電源入り時間
- 2:NC起動時間
- 3:主軸回転時間
- 4:切削時間
- 5:外部入力時間
- b=
- 1:カウント値
- 2:設定値
ワークカウンタ(VWRKC[a,b])
ワークカウンタによるカウント数や、設定値の読み込みができます。
- a=
- 1:ワークカウンタA
- 2:ワークカウンタB
- 3:ワークカウンタC
- 4:ワークカウンタD
- b=
- 1:カウント値
- 2:設定値
同期タッピングトルク監視パラメータNo.(VTMNO)
同期タッピング時のタッピングトルク監視パラメータ番号の読み書きができます。設定値の範囲は1〜5となります。
同期タッピングトルク監視パラメータ(VTMDT[ ])
[ ]内で示される同期タッピングトルク監視パラメータNo.の設定値の読み込みができます。
主軸過負荷監視パラメータNo.(VSLNO)
過負荷監視パラメータ番号の読み書きができます。設定値の範囲は1〜5となります。
主軸過負荷監視パラメータ(VSLDT[a.b])
主軸過負荷監視パラメータ番号の設定値の読み込みができます。
- a:主軸過負荷監視パラメータNo. 許容値:1〜5
- b:主軸過負荷監視パラメータ種類 許容値:1〜3
- 1.主軸過負荷監視パラメータの負荷最大値(%)
- 2.主軸過負荷監視パラメータの連続過負荷時間(sec)
- 3.主軸過負荷監視パラメータの監視モード(アラームレベル)
F1桁パラメータ送り速度(VPF1F[ ])
[ ]内のF1桁パラメータ送り指定番号の送り速度の読み書きができます。[ ]内の設定値の範囲は1〜9になります。
F1桁パラメータ最大値(VPF1M[ ])
[ ]内のF1桁パラメータ送り指定番号の送り速度最大値の読み書きができます。[ ]内の設定値の範囲は1〜9になります。
F1桁パラメータ加減速データ(VPF1C)
F1桁パラメータの加減速データの読み書きができます。設定値の範囲は0〜4000000となります。
実行中Gコード(VGCOD[ ])
現在の各Gコードグループのモードの読み込みができます。[ ]内にはGコードのグループ番号を指定します。読み込まれる値はGコードの数値で、G00モードの場合は0ではなく、254が読み込まれます。
実行中Mコード(VMCOD[ ])
現在の各Mコードグループのモードの読み込みができます。[ ]内にはMコードのグループ番号を指定します。読み込まれる値はMコードの数値で、M00モードの場合は0ではなく、254が読み込まれます。
実行中Sコード(VSCOD)
現在の主軸の回転指令(S)の指令値の読み込みができます。
実行中Fコード(VFCOD)
現在の切削送り速度Fの指令値の読み込みができます。
実行中Dコード(VDCOD)
現在の工具径補正番号の読み込みができます。
実行中Hコード(VHCOD)
現在の工具長補正番号の読み込みができます。
ミラーイメージ状態(VMRI)
現在のミラーイメージ状態の読み込みができます。データは1バイト長で、各軸が各ビットに対応しています。
- ミラーイメージON:1
- ミラーイメージOFF:0
bit | 軸 |
---|---|
0 | X軸 |
1 | Y軸 |
2 | Z軸 |
3 | 第4軸 |
4 | 第5軸 |
5 | 第6軸 |
6 | 0 |
7 | 0 |
時間用 分カウンタ(VPMNT)
時間毎にクリアされる分カウンタ。読み込まれる値の範囲は0〜59です。
分カウンタ(VRMNT)
4バイトのフリーランニング分カウンタ。
日付用 時間カウンタ(VPHUR)
日毎にクリアされる時間カウンタ。読み込まれる値の範囲は0〜23です。
時間カウンタ(VRHUR)
4バイトのフリーランニング時間カウンタ。
日付カウンタ(VQDAT)
2バイトのフリーランニング日付カウンタ。
手動割込シフト量(VMSF*)
各軸の手動割込シフト量の読み込みができます。
工具管理データ(VTLD*[ ])
[ ]内の工具管理データの読み書きができます。※*には1〜8が入ります。
- VTLD1:工具グループ番号
- VTLD2:工具寿命管理モード
- VTLD3:OK・NGフラグ
- 0〜4 多目的に使用します。
- 5 NG1
- 6 NG2
- 7 NG3
- VTLD4:寿命フラグ
- 0 寿命
- 1 摩擦
- 2 過負荷
- 3 トルク
- 4
- 5 折損
- 6
- 7 ユーザー
- VTLD5:第2工具補正番号
- VTLD6:第3工具補正番号
- VTLD7:工具寿命管理設定値
- VTLD8:工具寿命管理積算値(残量)
MOP工具番号(VMPT)
0〜9までの整数でMOP-TOOLの工具データの分類番号を指定します。
MOPコントロール1(VMPC1)
無負荷データのサンプリングを指定します。
- bit7
- 1:無負荷データサンプリング入
- 0:無負荷データサンプリング切
- bit0〜bit3
- 無負荷データサンプリングを行う負荷データ番号指定
MOPコントロール2(VMPC2)
MOP-TOOLの入/切を指定します。
- 0:MOP切
- 1:MOP入
MOPコントロール3(VMPC3)
過負荷監視機能の入/切を行うためのものです。
- bit7
- 1:負荷データ1番の過負荷監視入
- 0:負荷データ1番の過負荷監視切
- bit6
- 1:負荷データ2番の過負荷監視入
- 0:負荷データ2番の過負荷監視切
- bit5
- 1:負荷データ3番の過負荷監視入
- 0:負荷データ3番の過負荷監視切
- bit4
- 1:負荷データ4番の過負荷監視入
- 0:負荷データ4番の過負荷監視切
- bit3
- 1:負荷データ5番の過負荷監視入
- 0:負荷データ5番の過負荷監視切
- bit2
- 1:負荷データ6番の過負荷監視入
- 0:負荷データ6番の過負荷監視切
- bit1
- 1:負荷データ7番の過負荷監視入
- 0:負荷データ7番の過負荷監視切
- bit0
- 1:負荷データ8番の過負荷監視入
- 0:負荷データ8番の過負荷監視切
MOPコントロール4(VMPC4)
エアカット短縮機能の入/切を行うためのものです。
- bit7
- 1:負荷データ1番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ1番のエアカット短縮切
- bit6
- 1:負荷データ2番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ2番のエアカット短縮切
- bit5
- 1:負荷データ3番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ3番のエアカット短縮切
- bit4
- 1:負荷データ4番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ4番のエアカット短縮切
- bit3
- 1:負荷データ5番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ5番のエアカット短縮切
- bit2
- 1:負荷データ6番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ6番のエアカット短縮切
- bit1
- 1:負荷データ7番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ7番のエアカット短縮切
- bit0
- 1:負荷データ8番のエアカット短縮入
- 0:負荷データ8番のエアカット短縮切
MOPコントロール5(VMPC5)
適応制御機能の入/切を行うためのものです。
- bit7
- 1:負荷データ1番の適応制御機能入
- 0:負荷データ1番の適応制御機能切
- bit6
- 1:負荷データ2番の適応制御機能入
- 0:負荷データ2番の適応制御機能切
- bit5
- 1:負荷データ3番の適応制御機能入
- 0:負荷データ3番の適応制御機能切
- bit4
- 1:負荷データ4番の適応制御機能入
- 0:負荷データ4番の適応制御機能切
- bit3
- 1:負荷データ5番の適応制御機能入
- 0:負荷データ5番の適応制御機能切
- bit2
- 1:負荷データ6番の適応制御機能入
- 0:負荷データ6番の適応制御機能切
- bit1
- 1:負荷データ7番の適応制御機能入
- 0:負荷データ7番の適応制御機能切
- bit0
- 1:負荷データ8番の適応制御機能入
- 0:負荷データ8番の適応制御機能切
SEICOS Λ10M 各一覧
FANUC 16i 各一覧
FANUC Series 0 各一覧
OSP5020 各一覧
OH-OSP-HMG 各一覧
OH-OSP-HMU 各一覧
OSP-E100L 各一覧
MELDAS 64 各一覧
JIS 6315-2:2003 一覧
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