マクロプログラムを作るときの考え方

マクロプログラムを作るときの考え方のひとつとして、プログラムを部品化することが挙げられます。

例えば、部品1と部品2をねじ止めをして組み立てる製品Aと、部品2と部品3をねじ止めをして組み立てる製品Bがあるとします。どちら製品も、部品を組み合わせることでひとつの製品が作られるわけですが、プログラムにも同じ考え方を適用することができます。

製品A製品B
部品1
部品2
ねじ
部品2
部品3
ねじ

組立手順書をメインプログラム、各部品をマクロプログラムに置き換えると分かりやすいかと思います。どの部品を、どのような順番で、どの位置にねじ止めするのかというメインプログラムを作り、それに従って各部品、つまりマクロプログラムを用意すればプログラムは完成します。

このとき部品2は、製品AとBで共通して使われるものですので、一度設計して型を作ってしまえばどちらの製品にも使えるということです。設計・製作や管理する労力を半分に削減できることになります。また、新しい製品を作るときに、この部品2というマクロプログラムが使えれば、さらに付加価値は高まっていきます。

この文章の中に現れた部品で、最も汎用性の高いものはねじです。ねじの形状は標準化されているので大量生産が可能で、コストを大幅に削減できています。このねじのようなマクロプログラムを作ることができれば、ものづくりを行う上での資産となるのは間違いありません。

コラム一覧
  1. 最低限必要なコード
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  3. マクロプログラムを作るときの考え方
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  5. NCプログラムとは。そのメリットとデメリット
  6. NC設備も良いけど、何気に活躍する手動工作機械
  7. 標準で使える変数
  8. NCプログラムの改善とは何か
  9. NCプログラムと生産システム
  10. 分業のジレンマ
  11. 座標とはなにか【初めてのNCプログラミング】
  12. 機械座標とワーク座標【初めてのNCプログラミング】
  13. 平面指定(G17〜19)を変更すると何が変わるのか【初めてのNCプログラミング】
  14. NCプログラムの基本は軸移動【初めてのNCプログラミング】
  15. アブソリュート指令(G90)とインクレメンタル指令(G91)
  16. 工具長補正は連続加工に必須の機能
  17. ATC(オート・ツール・チェンジャー)の使い方
  18. 主軸回転数と切削条件の求め方
  19. ワークのセッティングと測定機器
  20. タッチセンサを使った自動測定

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